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振り飛車の神髄

 投稿者:大山命  投稿日:2021年 1月19日(火)21時01分57秒
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  2局、私にとって面白い将棋が上がっていたので紹介します。

まず、NHK杯。佐藤天vs行方戦。
ここでも触れましたが、天彦九段は最近振り飛車に興味を示しているようです。そして、本局も中飛車に。対する行方九段は左美濃-銀冠系が得意ですが、今回は超速模様。序盤でナメちゃんの銀出に対し、天彦九段が銀挟を見せながら歩損を代償に右辺にその銀を追いやります。手順に玉を固め、まずまずの出だし。ナメちゃんは角道を開けられないのを逆手に取り端角を覗き、中央を狙います。その後角交換から両者馬を作りますが、先に桂香を手にした居飛車がポイントを稼いだか。でも天彦九段は全然焦る素振りを見せず、粘り強く得意の受けに回ります。ただ補強するだけでなく、攻め駒を責める指し回しが参考になりました。と金で取られる所に金を打ち付け、兎に角先手を取る勝負手にも感心しました。
流れは行方有利で終盤に突入。狙いの端攻めから天彦玉を囲いから引っ張り出しますが、痛恨のすっぽ抜け。入玉を許し悔しい投了となりました。ご存知のように、ナメちゃんの師匠は大師匠。そして天彦九段は大師匠の孫弟子です。何だか将棋も大山康晴を観ているようでしたよ(笑)。

次は棋王戦の服部vs黒田戦です。
両者、ついこの間プロになったばかりですが、早くも個性がにじみ出る将棋を指しており、楽しみな一戦(そう言えば昇級争いでもトップを争っていますね)。
服部四段は得意な形を「居飛車乱戦」とコメントしています。勝率七割を超える活躍です。一方の黒田四段、振ることもあるので、ここでよく将棋を取り上げています。今回は角交換四間飛車から所謂手将棋になりました。早く攻め込みたい居飛車をのらりくらりといなしていく展開は振り飛車に分がありそうです。右辺は早々に壊滅しますが、自陣の左辺に金銀を打ち付け、結構居心地の良さそうな要塞に早変わり。居飛車は竜を2枚作りますが、突破できそうでできない振り飛車陣を攻めあぐねてしまいます。息切れしたところで、中央に据えた香を起点に黒田四段がサクッと寄せ切りました。

どちらの将棋も、振り飛車側の多少の不利は気にせず、寝技に持ち込み、長期戦の末に粘り倒してしまうという神髄を堪能できました。私も見習いたいです。(^_^)
 
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